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ラドミル・エリシュカ指揮札幌交響楽団(3月14日)東京芸術劇場コンサートホール

(曲目)

メンデルスゾーン/序曲「フィンガルの洞窟」op.26

シューベルト交響曲第5番 変ロ長調 D485

ブラームス交響曲第1番 ハ短調 op.68

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年一回のイヴェントだし固定ファンもついているのでしょう、札響東京公演、盛況の入りだったのは何より。メインがブラームス交響曲第一番という有名曲なのも幸いしたかも。

そのブラームス、小細工がない堂々としたものだったけれど、終楽章例のテーマは、そっけないほど「すっきり」と進み、若々しいとさえ言えるような演奏。第二楽章、ホルン・木管・ヴァイリンソロの絡みなど、美しかった。弦楽器他どのパートも、ある意味では均等にバランスよく過不足のない鳴りで、堅実。個人的には、正直、やや新鮮な刺激には欠ける印象だったけれど、まあ、あまりにも聴き慣れている曲なので、「感動」するには、スレている自分だったかも、と(苦笑)。 シューベルト、19歳の時の覇気は感じるものの、後年の彼独特の憂い・軽みなどを期待すると、ちょっと肩透かしなのは、やむを得まい。やはり「未完成」・「グレイト」は名曲なんだ。

アンコールに、ドボルザークの「ユーモレスク」。エリシュカさんのお国もの。美しく、心にしみる演奏でヒートアップした会場を穏やかな雰囲気にしてくれて、温かい気持ちで帰路に着けた。

何はともあれ、エリシュカさん、85歳の高齢ながら、かくしゃくとした歩みと指揮ぶりで、全くお年を感じさせない。見事な年の取り方と、感銘。また、Fさん(Tp首席)の底光りする響き、メンデルスゾーンブラームス(第三楽章など)で、オーケストラに溶け込みながら、かつ、突き抜けるような存在感があった。毎回のことながら、彼のファンとして、今公演を聴いて何より嬉しいことでした。