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ディスカバリートーク「ハクジラとヒゲクジラの分岐」その2

3500万年くらい前はかなり寒い時代でした。

寒いと海から蒸発した水が陸地に流れ、雪となって降っても海に流れ込みません。

なので海面が下がってしまいます。

なのでところどころ今と違って陸地がつながっていました。

日本が島国にもかかわらず象の化石が出るのは、海面が下がって大陸とつながっている時にやってきたからです。

ちなみに、どの動物の化石が発見されるかによって、その時期が氷期かどうかわかります。

南極と南アメリカ大陸はつながっていましたが、そのころ大陸移動南極大陸が独立します。

すると海流が南極の周りをまわることが出来るようになります。

上のほうだけ水が回転しても、その影響で下のほうもかき回され冷たい深海水が上がってきます。

それで地球は寒冷化が進みました。

そしてまきあがってきたのはいわゆる海洋深層水ですが、ここには植物プランクトンの栄養がたくさんあります。

それでマイクロプランクトンが発生し、もう少し大きなオキアミなども育ちます。

おそらくこの環境の変化によってハクジラの祖先が誕生したのではないかと思われます。

実際ハクジラの祖先は南半球から発見されています。

ヤノケトゥスの頭部はかなり大きくなりました。

ドルドンが1m程度とすればヤノケトゥスの頭は2m近いです。

で、口も横に大きくなってきました。

そして歯の密度がさらに小さくなりました。

ここまで密度が小さくなるともう魚を捕まえるのには不利です。

その上かなり短くなっているので、ろくに刺さらないでしょう。

ヤノケトゥスは今のヒゲクジラのようにプランクトン食になっていたようです。

髭板は軟組織が角質化したもので、爪と同じく化石になりにくいです。

なので発見されていませんが、ヤノケトゥスにもおそらくあったのではないかと。

そしてヤノケトゥスの鼻は奥歯の後ろまで下がってきました。

ハクジラの祖先がどこで誕生したかはまだわかっていません。

が、こちらは北半球の可能性が高いようです。

ちなみにこのヤノケトゥスの骨格レプリカですが、オリジナルがスミソニアンにあるだけでほかでは見ることができません。

実物を持つスミソニアンも、展示しているのはレプリカだそうです。